新しく建設される工場群は、湾岸を埋め立て、そこに工業地帯として建設されることとなった。
輸出を前提にしているため、港の近くに工場を建設する必要があるのだが、現有の港を使うと今までの産業、特に漁業を衰退させてしまう可能性があるため、使えない。
大規模な工業地帯を作るのであれば、そこに港を組み込んでしまったほうが利便性もよくなるだろうと、港も含め新設することとなった。
であればその場所はどこにすべきか。
藩国地図を広げて検討を行った結果、満場一致で埋立地を作ろうという結論に至った。
地図にあるどこにも、適した場所がなかったからだ。
もちろん、レアメタル採掘で出た大量の土を有効利用するという目論見もある。
使えるものは有効活用しようという、涼州藩国の気質がここにも垣間見えた。