こんな・・・かんじ?
順番入れ替えとかやった結果、文章がおかしい気がします。とてもたくさん。
校正していただけると助かります。
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航空機からI=D、WDまで、何でも作れる、何でもメンテナンスができる技術屋がほしかった。
厳しい環境下ではほんの少しの問題が命取りになることもある。
ちょっとした微調整が戦場で命を救うこともある。
無意識に手早く、最善の整備ができるようにと、家電製品に相対する時にも手を抜かない。
それが涼州流だった。
規格品の部品を使った家電大量生産。
それは、ともすれば品質や個人の技術を大きく低下させる原因ともなる。
家電を作っている間であればほんの少しの問題で、ただ使用するだけなら十分にその機能を発揮できるようなところまでを高品質で作る。
もちろん、大量生産には生産性も重要なファクターであるから、整備をするにあたっても、その時々に適した作業方法や作業手順を即時に選び
高いレベルの技術で実施していく必要がある。
ゼロから作ってくみ上げていくのとはまた違った技術が必要になるが、整備の腕をあげるにはもってこいだ。
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ヲチ藩国と悪童同盟。
二つの藩国が合併した時、互いの持つ技術のいいとこ取りをしようとした結果、以前から持っていた固定観念は打ち捨てられた。
そこへ規格品の導入が決まったとなってもあわてる者はいない。
逆に皆、他国に負けない製品づくりをするにはどうしたらよいかと、知恵をしぼるようになった。
廊下で、階段で、食堂で。
工場内のあらゆる場所で、あらゆる場面で。
いつの間にか作業者達の提案大会が始まった。
「お祭り騒ぎになってるねぇ。せっかくいい雰囲気になってるから、提案のコンテストでもやっちゃいますか?」
「んー、賞品とか用意するの?」
「賞品ってか、ポストをね」
「新しい工場群・・・湾岸工業地帯を立ち上げるにあたって、自他共に認めるリーダーに活躍してもらおうって、そんな魂胆?」
「魂胆だなんて人聞きが悪いなぁ・・・。せっかくの人材を無為に眠らせてしまいたくないだけだよ」
例えばこんな提案が出た。
【規格品の有効活用】
*方法
サイズが規格内であるとはいえ、規格範囲内でばらつく。
あらかじめ合いのいい組み合わせを調べておき、規格範囲をいくつかに区切る。
規格品をより分けて保管し、合いのいい組み合わせで使うようにする。
最後の微調整を手作業で行う。
*効果
あらかじめ合いのいい組み合わせを用意しておく事で、合わせの品質をあげても部品の歩留まりが悪くならない。
調整を最小限に留めることになるため、作業者の行う調整は難しいものとなる。
これによって、生産性をあげつつ、作業者の腕を磨くことができる。
*具体的には。
例とするならボルトとナット。
規格範囲内で少し大きめの径のボルトは、同じ規格範囲内でも小さめの径のナットには合わせづらい。
もちろん規格内であるから使えないことはないのだが、部品に余分な負荷がかかって寿命が短くなったり
緩めにくくなるなどメンテナンス性が悪くなってしまうといった問題を抱える。
逆に、ボルトの径が小さい場合には、ほんの少しではあるがぐらつきなどの問題を抱えることになる。
本提案の方法で生産すれば、これらの問題が解消する。
「うん。大量生産とはいえ、品質は保たないとな」
「涼州の家電がイチバン、やー!とか言ってほしいもんなー」
「部品の生産コストを安くした分、設計と組み立てに力を入れよう」
これ採用、と、【採用】と書かれた箱の中へ入れる。
そして次の書類に手を伸ばし、山のような提案の数々に負けじと、次々に審査していく。
採用の書類が増えるたび、湾岸工業地帯の成功を確信していくのだった。