涼州藩国 掲示板
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  [No.550] SS書きました。チェックお願いしますー。 投稿者:ゆうみ  投稿日:2009/05/04(Mon) 21:57:29

*確認したいこと
Q1.つばさちゃんは、姿が見えるときは首がすわっているんでしょうか?
まだ首がすわっていなければ、抱っこじゃないと危険なのですが、生まれてからの経過時間を考えると大丈夫そうかな、ということでおんぶ紐で書かせてもらってます。

Q2.つばさちゃんはまだ話せない、であっていますか?

Q3.あやのさんとりんくさんは、お互いに「さん」付けで呼んでいるのであっていますか?

Q4.グリンガム親子、つばさちゃんの能力については、周りの人はもう慣れた感じでいいんでしょうか?


あとは雰囲気とかこんなことしないーとかあればばんばんゆーてください。
いくらでも修正さしてもらいますー。

/*/


「いってきます」
家には誰もいないけれど、挨拶は大切だといわれて育ってきたあやのはそう言って鍵をかける。
おんぶ紐はしているけれど、つばさの姿は周りから見えない。
でも、温もりを感じられるから大丈夫。
クール=ミントも鼻を寄せてくる。
にっこりと微笑んで、あやのは市場へと出かけた。


「あら、あやのちゃんにミントちゃんじゃない。今日もお天気がいいわねぇ」
恰幅のいい…と表現してもいいものか、ふくよかな青果売りのおばちゃんが声をかけてくる。
グリンガムOOに続いてクール=ミントも、大量の買い物を運ぶためによく連れて歩くので、この市場ではお馴染みとなっているのだ。
「こんにちは!つばさも一緒ですよ」
「そうかいそうかい、それは嬉しいねぇ。つばさちゃん、かわいいお顔を見せてくれるかしら?」
すると、おんぶ紐の中から赤ん坊が顔をのぞかせた。
「まぁ、いつ見てもかわいいわねぇ」
あやのが背中側を覗き見ると、つばさは昨日とは少し違った見た目になっているように感じた。
もう不思議には思わないが、親としては多少なりとも気になるところである。
あやのの不安げな気持ちが言葉になって出てしまった。
「今日はこんな気分なのかな?」
「うふふ、あやのちゃん、子供っていうのは日々刻々と成長して変わって行くものなのよ」
「そうなんですか?」
「そうそう、うちのバカ息子だってつばさちゃんぐらいの頃はかわいくってねぇ」
「バカは余計だよ!」
店の奥からのツッコミを無視して、おばちゃんは続けた。
「毎日…それこそ顔を見る度にちがう顔になっててね、元気に育ってくれてるんだなって嬉しくなったもんさ」
だからね、とウインクして、つばさの小さな手をそっと包み込み、いとおしげに撫でながら言葉を紡いだ。
「つばさちゃんだけが特別なんてことはないんだよ。あやのちゃんも新人ママだからねぇ、わからない事も心配事もたくさんあるだろうけど、みんなが通ってきた道なんだよ。安心おし」
「わたし、がんばります!」
あやのは両手をグーにして、気合を入れた。
つばさもそれにならったのか、だぁ、といいながら両手をグーにして、今度は開いて、あやのにぴったりとくっついた。
「ほんっと、つばさちゃんはママが大好きなんだねぇ。大きくなったら大事にしてあげるんだよ」
と、そこへ、店の奥にいた自称バカは余計だ息子がやってきた。
「今日もかわいいなぁ、つばさちゃん。今日はキャベツがおすすめだよ!甘くてみずみずしくて、塩味だけでも充分いけるぜ」
「わぁ、ほんとですか!じゃあキャベツお願いします。あとは、これとこれと、これもください。あっ、それからこれもー!」
「いよかん、サービスしておくよ!しぼってジュースにしたらつばさちゃんも飲める頃だしねぇ」
おばちゃんが手早く袋にいれてくれ、息子がそれをクール=ミントの背に乗せてくれる。
「いつもありがとうございます!」
「いいんだよ、いつもたくさん買ってくれてありがとうね、あやのちゃん」
「ううん、健司くんもグリンガムOOもたっくさん食べるから、このくらいでちょうどいいんです」
「いいなぁ、ラブラブで…。俺もこんなかわいい嫁さんと子供がいたら幸せだろうなぁ」
「あたしも早くかわいい孫がほしいねぇ…こんなバカ息子の嫁に来てくれる子がいるかは不安だけどねぇ」
「ちょ!おふくろ!」

大喰いの健司だけでも3人家族とは思えない程の量になる。さらにグリンガムOO、クール=ミントの分を買うと、野菜だけであってもとてもあやの一人で持ちきれる量では済まない。
今では用心棒兼荷物持ちとしてクール=ミントがついてきているからそんな機会も減ったが、あやのがこの国にやって来た頃には既につばさを身ごもっていたから、重いものを持ってはいけないと、よく配達をお願いしていたのだ。
市場の人は時野家を、大のお得意様として、近所のかわいい新婚さんとして、何の特別視もすることなく受け入れてきた。
例えばこの青果店はトラックを持っていたから、おばちゃんが近所の店で買ったものもまとめて、息子のケツを叩いてトラックで配達する、という光景がよく見られた。


/*/

ひとしきり買い物が終わってオアシスにさしかかると、あやのを呼び止める声が聞こえた。

「あやのさーん」
「あ、りんくさん」
「みんなでココナツミルクのシャーベットを作ってみたんだけど、一緒にお茶しない?」
「うん、荷物を片付けたらお邪魔するね!」
りんくの言う『みんな』とは、孤児院にいる子供たちのことだ。
この孤児院では、一人立ちするときのことを考え、生活に必要なことを身に付けられるように、料理や御菓子作り、片付けなどをみんなでやるようにしている。


「あやのおねーちゃん、おいしい?」
「うん、とーってもおいしいよ!」
子供たちは一生懸命に作ったものを食べたあやのが心から喜んでいるのを理解して、ハイタッチをして喜びだした。
「つばさちゃんも食べられるかなぁ?」
「んー。どうかなぁ?つばさ、たべられる??」
問いかけると、寝かせていたつばさが一度消え、あやののひざの上に現れて口を開けた。
「うん、たべられるのね!」
少しすくって口に含ませると、つばさは嬉しそうに口を動かした。
子供たちの関心はあやのからつばさへと移ったようで、
「わぁ、つばさちゃんかわいいー」
「しゅんかんいどうだね!」
「かっこいいよね!」
「ちがうよ、かわいいんだってばー」
と、口々に言い出した。

みんなかわいいな、と、くすりと笑って、りんくが子供たちをなだめる。
「つばさちゃんは、かわいくてかっこよくて、みんな大好きなんだね」
「うん、そうだよ」
「あったりまえじゃん!」
「じゃあ、つばさちゃんが疲れちゃわないように、みんな静かにしてあげてね」
「「「はーい!」」」

「ありがとう、りんくさん」
母にならって、つばさも、だぁ、と声をあげた。
子供たちは、今度はだまって、つばさと一緒に笑顔になった。


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