藩王も仕事するよ!と言うことで書いてみました。
――「よくここに油田が眠っているってわかったな?」
「知らないよ、プラットフォーム建ててみたかったんだよ!」――
藩王と土建屋さんことキサルの会話
悪童同盟の近海に見える巨大なヘリポートのような施設こそふらっと藩国にやってきた土建屋さんこと『キサル』が打ち立てたプラットフォームである。
プラットフォームとは巨大な掘削櫓を使って海底をボーリングしていく為の施設であり、海底に存在する油田から燃料を採取するための施設である。これにより悪童同盟の可採埋蔵量は一気に増加した。
この海底油田の開発については結果的には成功を収めたが失敗すれば藩国が潰れる位の負債を抱える事になっただろうプロジェクトを新人の『キサル』に権限をある程度譲渡して推し進めた。実際、すでに独自兵器開発のプロジェクトで人がいないのもあった。自ら土建屋さんと言うだけの事はあり短期間のうちに洋上にプラットフォーム建造の為の機材が藩国に搬入されその予算は藩王の想像をはるかに超えていた。
藩王はここで失敗したら藩国は終わりかもしれんなと思いながら『キサル』に任せていた。
気がつけば藩国予算のほとんど投入して洋上に悪童同盟の心臓部になるであろうプラットフォームが完成した。最後のボーリングを打ち込む時には藩国の大部分が港に集まる始末であった。
施設の完成には藩王から藩国民がこぞって見に来るのは悪童同盟の気風なのだろう。