悪童同盟 掲示板
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  [No.1188] 導入部SSー。 投稿者:ゆうみ  投稿日:2008/07/15(Tue) 11:58:59

ここから、何を作る?どんな設定文を書く?どんなイラストを描く?
というたたき台になればいいなと思って書きました。

作業者向けの情報をまとめるついでにSSにしちゃえ!というひどい動機で書いてますが内容は真面目です。

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――我等が藩国に不足しているのは資源である――

「じゃあ作ればいいんじゃないですか?」そんな言葉から始まった藩国会議。

「プラスチック、ねぇ・・・。なんか生活資材とか作るの?」
イメージがわかないな、という表情で悪童屋が腕を組む。
「まぁそれはもちろんできますが・・・プラスチックからは繊維製品もできますし、FRPにすれば軽くて強度のあるものができたりもします」
「FRPはわかるけども、繊維製品って?」
「アクリル、PP、ポリエステル、ウレタン・・・そんな呼び方に置き換えればご存知ですよね?」
「ああ、それなら」
納得した様子でうなづく悪童屋。
「もちろん、FRPの材料となる繊維も、燃料から生産できます」
?マークが頭の上に3つぐらいついている戒人に、テノレがわかりやすく説明する。
「うちの国ってすごいんだね!」
戒人のはしゃぎっぷりを見たよっきーは、こめかみを抑えながら「これからすごくする為の会議なんだがなぁ」とつぶやいた。

「構造材と言えば、アスファルトはどうですか?」
「ただでさえ暑い昼間を灼熱地獄にしようっていうのかい?」
キサルの提案に悪童屋が疑問を投げかける。
悪童同盟では、納得いかない事があればまず話し合う、というのが不文律となっている。
言葉に出さなければ分かり合えない。
何より、納得してやるのとそうでないのとでは、仕事の仕上がりが違うのだ。
もしかするとその疑問が重大な欠陥を指摘する事だってあるから、言われた方も疑問を真摯に受け止めて答えていく。
そうして結束を固めていくのがこの国のスタイルなのだ。

「一口にアスファルトといっても、結構良くなっているんですよ。舗装工事の際も低温で作業できるようなものもあって」
「最近は白いアスファルトも作れるから。石畳が作れない時なんかには、すごく有効なんですよね」
「へぇ、そんなものがあるんだ!」
「太陽電池パネルを壁に取り付けた建物の周りに白いアスファルトを敷き詰めれば、反射光も使ってさらに効率良く発電できるんじゃないかな?」
ゆうみはそう発言し、防砂の役割もしてくれるだろうしいい事づくめだと喜ぶ。
「そう上手くいくかは置いといて、だ。面白い話ではあるな」
採用するかどうかはさらに別の話ね、と、ゆうみに対しては厳しく切って捨てるのがよっきーだった。


ぱっと思いつくものが出尽くしたところで、他には何があるだろうか?と一同が資料をあさりだすと、ほどなくしてNEKOBITOが口を開いた。
「えーと、液晶プラスチックってのもあるそうですよ」
「な、なんなんそれ!?」
耳慣れない言葉に、ゆうみは思わず方言交じりで聞き返した。
「液晶プラスチックは・・・Liquid Crystal Plastic・・・液晶ポリマーとも呼ばれていますー。えーと」
「名前はいいから、どういう特性でどういう物に使われてるのさ?」
説明を続ける為に次のページをめくろうとするNEKOBITOを待ちきれず、せっかちなキサルが本を奪う。
「耐熱性があって、剛性があって、成型がしやすいのね。プリント基板やマイクロモーターの部品なんかに使えるのかー。意外に身近だ!」
「一口にプラスチックと言ってもいろいろあるんだな・・・」
「いろいろありすぎですね。いくつかのプラントに分けるとしても、ある程度絞った方がいいかと思うんですが」
よっきーの言葉に、そうだな・・・と、悪童屋は考えた。


「まぁ、うちに足りないのは建材とか構造材だから、FRP系の材料は作る方向で・・・」
「じゃあ、カーボン、ボロン、ケブラーあたりの繊維も生産しないといけませんね」
「オートクレーブ(高温高圧)処理したドライカーボンなら、航空機の翼にだってできますよね!」
メカ系の資料ばかり見ていた松が、待ってましたとばかりに飛びついた。
「航空機・・・!?それ、開発中のステルス輸送機に使えないか?」
元々は飛行機乗りを夢見ていた悪童屋の目が輝く。
「確かに、翼にだけでも使えれば、かなりの軽量化が可能ですね。メンテナンス性も上がりますが、しかし・・・」
「問題は強度、か」
「いえ、普通に輸送させるだけなら問題ないんですが」
二人の間に言い表せぬ空気が流れる。
「まずは検討だけでもしてみてくれないか?他の性能に影響がない様なら、即採用だ」
「わかりました。やってみます」
「あ、ええと、松が操縦しても壊れないようにしてね」
テストパイロットが松なんだからそんなことは織り込み済みだと、またしても切って捨てるよっきー。
ちぇーっ、と言ってすねるゆうみを見て豆腐がお茶を配り、一旦ティーブレイクとなった。


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