とりあえず、SSを追加します。あと、NEKOBITOさんのイラストにあったSSも準備したい所だね
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―――『できる限りの難民を受け入れよう…。
これで藩国の資産が底をつくが仕方ない』―――
執務室で藩王がこぼした独り言
藩国民が悪童同盟として何かしないのかと連日に渡って詰め寄せてきた。新興国ゆえに様々な人の想いが今回の藩国民の行動になったのだろう。ありがたい限りでありこの民意に答えられるようでなければ何が藩王かと思う。横にいる妻をみて王城のテラスに歩き出した。この向こうに待つものは藩王の登場を待つ歓声か?あるいは無能とののしる罵声なのか?
先日、帝國軍の方に籠もっていた俺に届いた一報は藩国民の不満だった。誤報かと思ったが理由を聞いて納得してしまった。『何もしていないことへの不満』というのであれば確かにその通だった。
藩国民のやる気とそれに対応して寝る間もなく慰問している妻の期待と裏切るわけには行くまいと帝國軍兵器開発コンペの資料と戦いながら、藩国会議を緊急招集して行おうとしたがすでに会議室にはその時動けた皆が対応の話をしていた。このときには新しく入国した仲間も来て早々に会議に出てもらった。口で説明するより見てもらった方がよっぽど早いからであった。
それからの藩国内の動きは早かった…。
藩王は急ぎ決議された事を藩国内に発表し、兵器生産工場I=D工場を支援設備の製造ラインにきりかえを命じた。これは無償で藩国内に設置され、難民キャンプで使用されるライフラインとなりそれを設置する人材の募集などの予定しており藩国内はにわかに特需と仕事が増えた。それに摂政の意見により新規取得予定アイドレス『新素材の開発』で開発中の『太陽電池』の投入を決定して藩国内、キャンプ地内の燃料不足を補った。また、自ら治療の為に藩国を巡回する事を決定しスケジュールの調整にはいった。
あとは各自、国庫の食料の計算をして難民キャンプへの対応するもの、難民受け入れ時の混乱、治安低下を抑えるために各地域の自警団の設立を呼びかけ自ら参加するものなど藩国民一丸となって難民キャンプの設営に従事していた。
あとは藩国民の審判を待つだけであり。願わくば共に歩いていきたいものである…。